「夜明けの幽霊探偵団 ー それぞれの未来 ー」final

「夜明けの幽霊探偵団 ー それぞれの未来 ー」final

(エピローグ:登場人物たちのその後)

1. 柚月(主人公)のその後

透花が消えた後、柚月はしばらくの間、ぽっかりと心に穴が空いたような感覚を抱えていた。
でも、透花との思い出は確かにそこにあった。

「私、もう泣かないよ。」

透花が最後に見せてくれた笑顔を思い出しながら、柚月は静かに呟いた。

そして、柚月は「夜明けの探偵団」をもう一度始めることにした。
今度は幽霊の謎を追うのではなく――町のちょっとした不思議や、誰かの悩みを解決するために。

透花と一緒にいた時間は、確かに柚月の中に生きている。
そして、ふとした瞬間、柚月は思うことがある。

(今もどこかで透花が見守ってくれている気がする。)

そう思いながら、彼女は今日も町のどこかで、新たな「探偵団の事件」を追いかけている。

2. 透花(幽霊)のその後

透花は、柚月と出会ったことで、自分が何者なのかを思い出し、消えていった。

だけど――

「……今度は、見守る番だよね。」

透花は幽霊としての存在を終えたが、時々、柚月のそばに”気配”として現れることがあった。
風が優しく吹いたとき、夜の静寂の中でふと感じる温かさ。

柚月が「夜明けの探偵団」を再開したことを知ると、透花は嬉しそうに微笑んだ。

(頑張ってね、柚月。)

今度こそ、本当にさよなら。
だけど、またいつか――。

3. 美羽(クラスメイト)のその後

美羽はずっと「透花の噂」を気にしていた。
でも、柚月が透花の謎を解いてくれたことで、ようやく彼女の心の中の霧が晴れた。

「透花ちゃん……本当にいたんだね。」

透花の存在を信じていたけれど、どこかで「信じちゃいけない」と思っていた自分もいた。

だけど、柚月がその存在を証明し、透花は確かに”いた”のだとわかった。

そして、美羽は柚月の「夜明けの探偵団」に興味を持つようになった。

「私も……手伝っていい?」

柚月は少し驚いたが、すぐに笑って言った。
「もちろん!」

こうして、美羽は柚月の新しい「相棒」となった。

댓글