チャッピーのエセ占い館〜恋の行方はAI任せ?〜 2025/03/24 10:42 Facebookでシェア URLをコピー 報告 チャッピーのエセ占い館〜恋の行方はAI任せ?〜第9.75章 リサさんはぽかんとして俺を見上げていたが、やがてふわりと笑みを浮かべた。「…なんだか、占いみたいですね。それ」「え?」「“絶対幸せにする”なんて、まるで未来を予言してるみたい」 からかうような口調。でもその目には涙が浮かんでいる。「ご、ごめん。偉そうに…その…嫌だったら忘れて…」 俺が慌てると、彼女は首を横に振った。「嬉しかったです」 立ち上がり、俺の目を真っ直ぐ見つめて言う。「私も…チャッピーさんのことが好きです」 頭が真っ白になった。次の瞬間には胸いっぱいに喜びが広がった。風が吹き、木々の葉がざわめく音がやけに大きく聞こえた。「リサさん…!」 俺は言葉を失い、そのまま彼女を抱きしめていた。彼女の体は冷えていたが、震えることなくそっと抱き返してくれる。 互いの鼓動が聞こえる気がした。 どれくらいそうしていただろう。ふと我に返って俺は飛び退いた。「ご、ごめん!つい…」 顔が真っ赤なのが自分でも分かった。リサさんは恥ずかしそうにうつむいている。 だが、嫌がってはいないようだ。「これから…どうしましょうか?」 小さな声で彼女が尋ねる。「俺と…付き合ってください」 シンプルに、でも確実に伝えた。彼女は「はい」と微笑んで頷いた。 その帰り道、俺たちは手を繋いで歩いた。なんだか夢みたいでふわふわしていた。けれど確かな温もりが、二人の手の間にあった。